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2009年1月 6日 (火)

世界の終わりと夜明け前

お正月気分から抜けられず、いまだにフワッフワしてます。

なんかホント、色々あった。
アホみたいに笑ったり、その後で何やら感傷的になってみたり。

だからなんか、その時あった事やその時思った事なんかを色々書いてみようと思う。
先に云っちゃうけど、あまり面白い感じになりそうもないし、無駄に長くなる気がするので別に最後まで読まなくっても良いと思うんだけど。そのへんはまぁヨロシクって感じで。

年明けから故郷である豊橋に帰郷し、中学の同窓会に行ってきた。一体どういうアレなのか、総勢25人も集まった。いや、それ以上かな。三十路を2歩手前にして「ウチらも随分老けたよねぇ」なんて会話がそこら中を席巻してたクセして、結局4次会まで飲んじゃってんだからまだ一応若いっちゃ若いでしょ、アンタら。そして俺も。

全く持って、どういう話の流れでそうなったのかは忘れたが、中3の時に一番よく遊んでいたシゲルという男と3次会あたりで意見が衝突し、軽い口論になってしまった。民主党がどーたらとかホントくだらない内容だった気がする。我ながら色々情けない。それは彼を論破できなかった事にじゃなくって、「俺とは違うけど、そういう価値観もあるんだな。なるほどなるほど」という気持ちで対話ができなかった自分にである。他人の価値観を安易に否定してしまうという事だけは避けるように努めてきたつもりが、自分の価値観を否定された途端にカッとなって彼の事を否定してやりたくなってしまったのである。

そんなやりとりを冷静に見ていた大津という良心が、「どっちの言ってる事も正しいんだよ。しょうがないよ、それは」という感じで仲裁に入ってくれたのでそこで収まったけれど、そのまま続いていたらそのうち僕は話のテーマとは全く関係の無い部分を持ち出したりして、「こんな小さな田舎町で満足できてるお前ってホント幸せだよな」などといった最低な言葉を彼にぶつけていたに違いない。僕という人間は、そこそこ良心的に振舞っているクセに、本当は心の奥底で地元の友達に対してそんな風に思っていたりするんだ。

やりたい事を見つけて東京に行った、だとか、都会の荒波に揉まれながら目標に向かって生きてます、だとか、そんな風なカッコつけたポーズを会話の中にサラリと盛り込んでは、田舎で暮らす友達の事を心のどっかで見下したりしていい気になっている酷い人間なんだ。

その数時間前の会話でシゲルは、「今の電気関係の仕事を辞めてシャッター屋になりたい」とか云っていた。それを聞いた僕は、「そうか、それはスゲーな」という賛辞の言葉を彼に贈ったが、その裏側にあった僕の本音は、「なんか地味でつまんねー目標だな。俺の目標の方がお前のなんかより何十倍もスゲーんだよ」だったと思う。なんだけど、本音と云いながらそれもまた本音じゃなかったりする。それをもう一枚めくって剥がしてみれば更に裏がある事を僕は知らないフリして知っている。「漠然とデカイ夢を追ってるだけで、東京に住んでるってだけで、まだ何の結果も出してない俺って何一つすごくねーじゃん」っていうのがホントの本音。

どちらかといえば彼も昔っからカッコつけな野郎だったけれど、事実、彼の方が僕なんかよりも何百倍も頑張っているんだろうと思う。それに比べて何だ俺は?口先だけの言葉ばっかりがアフリカ象のウンコみたいにボロボロと排泄されるだけで気持ちなんてそこに置きっぱなしだ。一人で自己顕示欲満たして喜んでやんの。そればかりか、自分に正直になれない挙句、口先だけの自分の嘘にコロっとだまされてわけわかんなくなっちゃってやんの。

ヤベー。俺ってホントめんどくせー。
そう思ったあたりから、なんか、結構飲んじゃった。

午前2時を回ったぐらいだろうか。もう記憶が曖昧なんだけど、1/4ぐらいに減っちゃったメンバーで始めた4次会での会話で僕は自分のカッコ悪い部分を完全版とはいかないまでも、頑張って吐露してみた。そういう風な事を話しやすいメンバーが揃っていたっていうのもある。半分ぐらい懺悔っぽい感じになりながらも、なんか、みんな真っ直ぐに聞いてくれていた。

夜が明けそうな頃に駅前でみんなと別れ、家の方向が同じだった井口さんと同じタクシーに乗った。そういえば、小学校の頃から一緒で卒業以来十数年振りに再会した井口さんは息を飲むほど綺麗な女性になっていた。現在は結婚して子供もいるらしい。幸せそうだった。家に着くまでの間、タクシーの中で何かを話した。内容はほとんど思い出せない。ただ、4次会で話した僕のカッコ悪い部分に対して何かを云ってくれていた事は覚えている。よくある安っぽい慰めではなく、その時の彼女の素直な気持ちで何か前向きになるような言葉をかけてくれていたような気がする。頭に浮かんだだけの、誰にでも云えるような便利で曖昧で適当な優しい言葉を使って良い人に見られようという気配はまるで感じなかった。夜明け前の空を見ながら僕はその都度、うん、うん、と頷いていた気がする。

いつの間にかタクシーは僕の家の近くに差し掛かり、先に僕が降りた。車の中で云ってくれた彼女の前向きな言葉は、タクシーが見えなくなる頃にはもう思い出せなくなっていた。

優しい言葉ではなく、優しい気持ちだけが伝わった。それが嬉しかった。

今まで、そういう優しい気持ちで僕と接してくれた人は少なからずいたはずなのに。
今まで、僕は一体何人のそういう優しい気持ちに対して背を向けてきたんだろうか?

忘れたくないな。今のこの気持ち。
忘れたくないから、ここに書いてみた。

恥ずかしいから読まないでほしい。

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